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千波 一也の部屋


[584] 夏の虫
詩人:千波 一也 [投票][編集]


ほら、見てごらん

無数の蛍  

無数の蝶々


せっかく部屋を暗くしたのに

ほら、見てごらん

僕らはすっかり取り囲まれてる



吐息、ひとつ

(甘く、美味)

喘ぎ、ひとつ

(淡く、光り)



蜜と光を求める虫に君の波長が重なったらしい



限界まで火照ったところだ

丁度いい


おいで

おいで

夏の虫

飛んで火に「入れ」夏の虫



二人の瞳にふさわしく可憐に映える花火とかわれ



おいで

おいで

夏の虫


飛んで火に入れ夏の虫


2006/09/09 (Sat)

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