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千波 一也の部屋


[583] 不思議の国のアリス
詩人:千波 一也 [投票][得票][編集]


ねぇ、アリス

貴女が居なくなっても

この世界は続くと思っているでしょう


ここは たまたま落ちた夢の国


だから

たまたまなんて

二度と起きたりしないのよ



ねぇ、アリス

貴女でなければならないの


不思議も 魅惑も 恐怖も 郷愁も

貴女らしさの為にあるのよ



でも、鍵は渡しておくわ

こちらの国の扉には錠なんか無い

あちらの国の扉のために

その鍵を

なかなか勇気のいることでしょう



ねぇ、アリス

この国にも例外なく 

永遠は約束されないわ


ねぇ、アリス

そのことだけは忘れないでいて欲しいの


だから、鍵を渡しておくの


2006/09/09 (Sat)

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