ホーム > 詩人の部屋 > 千波 一也の部屋 > ふわり、風

千波 一也の部屋


[589] ふわり、風
詩人:千波 一也 [投票][編集]


ふわり、風

ふわり、髪


いつかの夏の真昼の丘で

風にそよいでいたきみのこと



ふわり、風

ふわり、髪


いつかの夏の真昼の丘で

きみの光が思い出に捕らわれそうで

哀しかったのを覚えてる


穏やかな日だまりのなかで

哀しかったのを覚えてる



ふわり、風

ふわり、

きみの髪のかたちが

心に蘇る



参ったなぁ

いつかの少年にはもう戻れない



ふわり、風

ひとりきりでは乗り切れず


ふわり、風

くすぐったいような

きみが好き


2006/09/09 (Sat)

前頁] [千波 一也の部屋] [次頁

- 詩人の部屋 -