詩人:千波 一也 | [投票][編集] |
冷たい雪の降る夜に
わたしのからだは凍えてゆくから
わたしのからだは
小さくなる
わたしはわたしを抱き締める
冷たい雪の降る夜に
わたしのことを
わたしのほかに
包んでくれた誰かのことが懐かしい
あたたかさには
種類など無いのかもしれない
それほどまでに
わたしは小さく
わたしはよわく
仕方のない命であるのかもしれない
冷たい雪の降る夜に
凍りつくわけでもなく
果てゆくわけでもなく
わたしのなかに
確かに宿るあたたかさを
わたしは
見つける
わたしをここに
成り立たせている
かけがえのない守りを
そっと
知る