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千波 一也の部屋


[862] 粒子
詩人:千波 一也 [投票][編集]



たくさんの淋しさは

胸の奥でそっと

優しさになる


それは

くわしく語らなくても

しみ渡ってゆくように思い

いつしかやわらかく

言葉のあやから

遠ざかる



おびえてしまうのは、きっと

包容のせい


思わず口をついたどんな意味にも

無力のままでは

いられずに



 ひかり、

 だからみんな

 うなづいてみせる

 受けとめ方を



いちばん小さくていい

つらぬけるもの、に

ときどきは傷ついて

こころでいよう


愛、と呼ぶことのきらめきに

だれよりも

そう、だれよりも

目を閉じていよう


終わりのない

粒子として



 いっしょに、

 消えてゆく日々を

 暮らそう

 ふたりで


 未来、のままで



あやまることなど

どこにも無い


はじめから、

永遠は


2008/01/22 (Tue)

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