詩人:千波 一也 | [投票][得票][編集] |
きみは
難しいのに やわらかい
それゆえぼくは
ひたすら探す
約束 だとか
真心 だとか
きみを
いつでも
曇らせぬよう
ひたすら ぼくは
言葉をさがす
だけど結局
なんにも言えずに
たびたび ぼくは
ちいさく黙る
ともすれば
ふしぎはときどき針になるから
きみの
いたみを
気にしながらも
たびたび ぼくは
ちいさく黙る
きみの目の
いたみの向こうに
触れるとき
きみは
ふしぎな
笑みをこぼすね
だからぼくらは
ぼくの 子どもは
ちくり、とするんだ
許されたくて
ぼくは まだ
ぼくであり続けることさえ
もどかしい から
やさしくなりたい
そう 願うだけ
やさしくなりたい
やさしく
なれない