詩人:千波 一也 | [投票][編集] |
公園で
けんかをはじめた子どもたち
だけど
けんかの理由は
ささいなことだから
長続きなんかしなくて
ほら、
すぐにまた
駆けはじめる
ふくれたままの
顔もあるけど
上手に
時間を味方につけて
みんなで忘れて
みんなで
次の
未知なるものへ
駆けていく
みんながみんな
同じになんてなれないし
そんな必要もない
だからこそ
ひとり
ひとりが
おもしろくって
みんなが
ひとつに
なっていく
公園の
向こうへ行った子どもたち
その
余韻のような
風に抱かれて
わたしは本の
続きと親しむ
きまぐれな
博士の帰りを待つように
して