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千波 一也の部屋


[991] うらみ星
詩人:千波 一也 [投票][編集]


いのちを終える

瞬間の

あの

星が

そう、

うらみ星


ひとは

ひとつの星の

死をわすれ

きれいとよろこび

願いごとさえ託すから

夜空は

闇を

なお

深めゆく


ごらん

すぅ、っと

ひとすじ流れゆくもの

あれが

そう、

うらみ星


はかり知れない怨念に

こころの奥まで

染められて

きれい、と

焦がれる

ぼくたちは

そう、

たやすく

死んではいられない


生きるということが

どこか

呪縛めいて

めぐるけど


身代わりに

ひとすじたちの身代わりに

うらみのすべてを

聞けない代わりに

ぼくたちは、

在る

2009/09/14 (Mon)

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