詩人:千波 一也 | [投票][編集] |
滅びの歌に怯むとき
ひとつの命を
わたしは
築く
終わるわけにはいかない
消えるわけにはいかない
と、
明日を願って
止まないで
陰鬱な影の主が
華やかな都であることも
時には有るだろう
万能ではない
直感に
どれほど
背いていけるかが
わたしにとっては
ふたつめの
太陽だ
滅びの歌に怯むとき
この手をこぼれる
光が見える、
はじめて
見える
そこに
わたしは
乗せられたような気がするし
はじめから乗っていたようにも
思えてしまう
何ひとつ
容易くは解せないけれど
滅びの歌に怯むとき
わたしは確かに
此処に在る
強固な
刹那
に
生まれ続ける