詩人:大示 | [投票][編集] |
この世界で生きていたい
そう思える何か
そう思える誰かの存在
それが、なくなったとしても
僕は生き続けるよ
もしかしたら
誰かの存在理由に
なれるかもしれないから
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氷の下を泳ぐ魚の様に
暗く冷たい、今を進もう
水の中で流す涙は
誰にも気づかれないから
凍り付くその前に
尾ひれを動かそう
暖かいゴールは
すぐそこまで来ている
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真っ暗な部屋に閉じこもって
鏡を覗く歪なナルシスト
憎々しげに自分の顔を見つめ
『醜い』と吐く
どんな些細なことにも中毒がある
彼は
ずっと、そうしているのだ
白馬の姫が助けに来てくれるまで
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風邪でもないし
ケガしたわけでもない
ふと気になって開けた救急箱
風邪薬
絆創膏
包帯
ぬいぐるみ
ふわふわだけど薬臭い
薬臭いけど、ふわふわ
眠れない夜にいいかな
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たくさんの雨音が
一日、頑張って生きた人たちに
まるで
たくさんの拍手の様に降り注ぐ
そう
僕らは役者
『自分』という演目を
『今日』という舞台で演じている
それはもう
迫真の演技で
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明日、奇跡が起こります
と書かれたカードが一枚
明日、地球が割れます
と書かれたカードが一枚
裏返して
素早くまぜて
さぁ、どっち
刺激が欲しいと言ったのは
あなたですよ
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みんなが恐れていた怪人の素顔は
眉と目が二つずつ
鼻と口が一つずつ
僕らと変わらないものだった
悲しい時は、もちろん泣くし
嬉しい時は、もちろん笑う
薄っぺらい噂が
彼を怪人に仕立てあげたのだ
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『はじめの、だい、いっぽ』
そして
僕は心の隙間に落ち込んだ
ずさんな補強工事が仇になった
やれやれ
ヒトの言葉も
薬も
腑に落ちないのに
なんという皮肉!
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満月から螺旋階段が生えた
向こうに何があるのだろう?
歴史から消えた言葉
忘れられた人たち
今、ふと向こうから誰かが
覗いた
あの人は誰だったろうか
私は
誰を
忘れてしまったのだろうか