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大示の部屋


[205] 空虚なアトリエ
詩人:大示 [投票][編集]


出逢い別れの季節なんて
今の僕にはピンと来ない

年がら年中荒れた部屋で
見ざる聞かざるの僕には


動くのを止めない無神経な時間と

変わっていく温度が
動けない体を追い詰める


この荒れた場所で静かな部屋は
髪一筋も残さず旅立った
あの人のアトリエぐらいで

描きかけの一枚の似顔絵は
ぎこちない笑顔の僕


永遠なのは冷たく動く時と

薄いカーテン越しに見る
堂々巡りの季節達


世界から忘れられた暗い部屋を
秘密基地にした僕は

もう一人の僕と、同じ様に白い世界で

ただ、笑っている


2009/03/09 (Mon)

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