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大示の部屋


[223] あなた
詩人:大示 [投票][編集]


あの時、最後に微笑んだのは何故

『さよなら』
と呟くこともできなかった

何度も繰り返し思い出す微笑み

私は、あなたに捕らわれたまま

遠い昔に交わした
約束を果たすからと

暖かい季節を迎えずに
雪を纏って旅立った

白の中で、あなただけが
不意にそっと笑っていた



あなたの穏やかな笑顔を思う度に

この胸が高鳴り熱くなる

泣けない私の代わりに銀の星が

静かに明日へと流れていった


2009/04/23 (Thu)

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