夢を紡いでいるような不定形の世界の中で現実を告げるのはおかしな時間に鳴り響くハト時計小窓からこちらをチラチラうかがう白いハトを出てきた瞬間に捕まえる豆鉄砲を喰らったようなその顔に現を見た気がして少し笑えたが私が思い切り引っ張ってしまった白いハトは二度と小窓には入れずこの世界から逃げられないのだあまりにも鳴くので気が向いたら直してやろう そう思ったのも、ほんの気紛れだ
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