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大示の部屋


[282] 一時の亡骸
詩人:大示 [投票][編集]


水面に背中を預けて
凍り付いた夜を見上げる

傾いた月が
独りの寂しさに震えているころ

星と夜鳥がサヨナラも言わず
太陽を迎えようと流れていく

僕はここで、動かなくなった
魚の様に

水のざわめきと

遥か向こうの遠吠えを聞く

朝になれば水は消え失せ
街の鼓動が蘇る

夜のすべては
太陽の裏側へ隠されて

道行く人も
知らないふりをしている


2009/12/05 (Sat)

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