月の冷たく鋭利な光が君の瞼を撫でるそんな夜は遠い昔に鍵をかけたはずの扉が軋んだ音をたてて君を招く苦しげに呻く君を不躾な執事が妖しく誘い込む手を振り払ってそんな男に惑わされないで君の苦しみを解ろうとしている僕にその身をゆだねて扉の鍵は君の代わりにかけてあげるから親切なフリした、悪い執事は僕が閉じ込めてあげるから
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