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山羊の部屋  〜 投稿順表示 〜


[11] 君のいない部屋へ
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君の来なくなった部屋へ
月並みだけど
寂しくなったな
月並みだけど
何であの時気付かなかったのかな

君の優しさに包まれてるのを良い事に
裏切りで切り裂き続けた

最低だ
ほんと最低だ

クマの絵が描いてある紙袋に
君からの手紙が入っている
今読むと
あの時に気付かなかった優しさ愛情が詰まっているのに気づいた
今読むと
真剣に愛してくれた君の泣き笑いが浮かんだ

裏切り続けた
最低な男の目に
涙が浮かんだ

君はもう

帰ってこない

2006/10/09 (Mon)

[12] 秋の扉
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商店街を駆け抜けた風
一抹の不安を覚える
野良猫の欠伸
色彩を欠いた街並み

トランペット吹きが赤レンガを積み重ねる
まるで自分の罪を恥じるかの様

散りゆく葉は
足跡を覆い隠す
無くした目印
後戻りできない

回りゆく世界
止められない崩壊
今の僕には
舞う落ち葉さえ捕まえられず

ねぇ この道の先は何処に続いているのかな?
今と言う柵を超える勇気が欲しい

夜が怖いんだ
朝が嫌いなんだ
僕が嫌いなんだ
何を標に歩けば良い?

問いかけても

ただ落ち葉は
崩れる世界の様に
儚く舞って

2006/10/12 (Thu)

[13] 虹の国
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君の手を握っている僕の手は何て汚いんだろう

神様
もう離さないと駄目なの?
汚い手だもんね

あのね
この世界の何処かに虹の国があって
無くした全てがあって
もう会えない人達がいるんだよ

そうだよね、神様
何一つ無駄な事なんて無いんだ


僕はこんなに汚れてしまったけど


ねぇ
黙ってないで
何か言ってよ


神様

2006/10/13 (Fri)

[14] イレナ
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ヘッドホンから流れる歌に合わせて踊る
この世界なんてスッとべば良いって言ってたアイツ
いなくなっちまった
たしかに
言うことは正しい
だけど残されたあの犬はどうする?

可哀想な犬のイレナ
今夜もアイツの帰り待ってる
優しい目のイレナ
早く帰ってきてやれよ

なぁ
月に願い事ってきくかな?教えてよ
穴ぐらの熊だって
月くらい見るだろ?
早く帰ってこいよ

可哀想な犬のイレナ
夜は寒いから小屋に入りな
優しい目のイレナ
また外で寝てる

星の下のイレナ

早く帰ってきてやれよ

2006/11/04 (Sat)

[15] 別れるの
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愛の始まりは突然で
別れの到来も突然で

何が悪いとか
誰が悪いとか

言い合いはきりが無いよね

さようなら
別れない
手を繋いでた二人の
面影はない
もう終わりなの
認めない
笑いあった二人には試練が重すぎて

何がきっかけとか
何が気に入らないとか

言い出したらきりがない
さようなら
別れない
愛が憎しみに変わる瞬間がある

もう合わない
電話出なよ

愛の深さがありすぎて
二人を引き裂いた

残酷に

2006/11/18 (Sat)

[16] ひとりでに
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病室の窓から
雨が落ちる煉瓦歩道へ

星の線路ができた夜
風力発電の風車の丘
背中張り詰めた猫

閉ざしていたパズルの一部
わかるのはあの古い曲
あの家のピアノで
もう燃えてしまったけど
悲しい顔してるね
僕は何ともない
本当さ

無くしたものは無かったよ
気のききすぎた台詞
あの部屋で
もう思い出せないけど

わかってるのは
風車の存在感と猫の存在感
それだけ
いまでも鮮明に

閉ざしていた宝箱
鍵なんて
首にぶら下がってるよ
ほら 子供じゃあるまいし
一人で外せる

病室の窓叩く雨
やけに大きく聞こえる

やけに大きく

2006/11/24 (Fri)

[17] 記憶の情景
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巡る風によせて
この風はあの人の街まで流れて行くかしら
枯れ葉を纏い
裸木の間を縫って
遠いあの人の街まで
もう逢えないから
もう連絡をとる手段も無いから
ここに綴る貴方への想い
情景
記憶を辿り
流れて行く情景
いつか忘れてしまうのかな
記憶の情景

巡る風によせて
また逢える日まで
二人に吹いた風に
また出逢える日まで

遠い遠い
街の片隅から
もう逢えない君へ

2006/11/28 (Tue)

[18] ジョーカー
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街角に黒猫の影
金色の目が月を魅惑する
すり抜けた闇の隙間
聞こえる悩ましい吐息

屋根伝いに歩けば
まるで夜を支配した様

振り向いた夜の住人
月の魔力に犯されて
撃ち抜いた星の的
淫らに笑う麗しのジョーカー

今夜の悲劇の続きは
あの墓地の広場で

眠らないカラスに
逆さまの男

笑いかけた白と黒を
ベールに包んで幕引いて
撃ち抜いたランタンの灯り
嘲笑った淫らなジョーカー

撃ち抜いた星の的
黒猫は欠伸をして

2006/11/30 (Thu)

[19] 隣街まで
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下駄の音が懐かしい
開いた本に貴女の顔が浮かぶ
珍しく本を閉じる
夕餉の匂いと夕闇が混じれば
私の思いは隣街へ

貴女を今から迎えに行きたい
自転車に跨り
距離なんて感じないさ
貴女が好きだから

駄菓子屋の門を曲がれば見慣れた煉瓦塀
愛国心もあるけど
今は貴女しか見えません
窓の外は闇模様
貴女に逢いに行きたい
全ての不自由かなぐり捨て
自転車に飛び乗り
駆けて行くよ隣街まで

2006/12/25 (Mon)

[20] 枯れ葉のワルツ
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太陽が呟いた
笑わないで欲しい

月が呟いた
泣かないで欲しい

シナリオはできていないけど

耳をすませば
聞こえてくる
目を閉じれば
軽やかに
枯れ葉達が奏でたワルツ
街に響けば
冬空が透き通った

枯れ木の下
立ち止まれば
君と歩いたあの頃へ

今だけ思い出の君を
見つめていたい

あぁ枯れ葉達の優しいワルツが聞こえて
君の姿が透き通ってゆく
ありがとう
さようなら

街は少し色彩帯びたみたい
また少し歩けそうだ

2006/12/28 (Thu)
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