下駄の音が懐かしい開いた本に貴女の顔が浮かぶ珍しく本を閉じる夕餉の匂いと夕闇が混じれば私の思いは隣街へ貴女を今から迎えに行きたい自転車に跨り距離なんて感じないさ貴女が好きだから駄菓子屋の門を曲がれば見慣れた煉瓦塀愛国心もあるけど今は貴女しか見えません窓の外は闇模様貴女に逢いに行きたい全ての不自由かなぐり捨て自転車に飛び乗り駆けて行くよ隣街まで
[前頁] [山羊の部屋] [次頁]