詩人:優午 | [投票][編集] |
夏の終わり 白い夕暮れ 踊りだした雲たち
名前を呼ぶ声がする
自転車にまたがって橋を渡る
公園で寄り添うカップルを流して
ここを抜けたら電車に揺られた君が待っている
過ぎ行く夏はまだ終わらない
君を愛車の後に乗せて、一緒に色んなものを見るから
友達の目なんて気にしてられない
君の一瞬に少しでも長く居たいんだ
感じた風は涼しくなにより優しい
きっとこの世界を飛び出すのを許してくれる
堤防に腰掛けて水平線を広げる
波打ち際で騒ぐ子供を尻目に
海は今日も鼓動を続ける
規則正しく、誰にも邪魔されずに
歩み寄る秋はまだ遠い
空には星と花火が待っている
月さえ二人だけを照らす
門限なんてこの際忘れてよ
君との時間は永遠だから
流れる雲は二人の上で足を止める
太陽なんかに見せてやるかと暑さを遮ってくれる
毎日が日曜日になれば良いのに
君と一緒にいるのに24時間は短すぎる
この夏が終わったらしばらく会えなくなるね
でも君の側にいつだっている
淋しいなら夢にお邪魔するよ
過ぎ行く夏はまだ終わらない
君の手を離すにはまだ早い
言葉は何も言わなくて良い
キスができなくなるでしょ
これからもずっと愛し合って
絶えず君の名を呼ぼう
夏の終わり 青い朝日
動きだした時間たち
二人の夏はまだ終わらない