詩人:旅人モドキ(左利き) | [投票][編集] |
がぶ飲みする中身はゼロのボトル缶
消防車とヘリが立て続けにやかましい
おれは黄金と名づけられた休みの空
山のすそ野へと泳ぐシラサギを見送る
つきまとう退屈をまぎらわす対処法
知る由もなく遅めのメシをほおばろう
とりあえず寝転びヒマつぶしの食後
小一時間たつと居眠りも覚めて憂うつ
わざとアホになる芸風でくぐる静寂
勢いでクリアだが全員の壁につまずく
ようやくテレビから離れむかう浜辺
祭りの盛況におれは置いてけぼりだな
まずナゲットにホットドッグも購入
舌の舞台でもタバスコ跳ねサルサ踊る
おしまいに季節をかまわず咲く花火
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きみ宛の葉書さっき届いてさ つい読み通したんだよ
一通目は大陸をむすぶ 橋を渡りすすんだ物語
二通目は眠りの杯が もたらす洞察と別れの物語
三通目は湖をめぐる戦闘から 学びつつ調和へあゆむ物語
きみは今を大切に生きてる 人が好きだってつぶやき
春風のよく似合う黄昏に ふと狂詩曲を奏でるんだね
たとえ作り話の虚構だとしても 残したい言葉があるんなら
本当にいつだって信頼できる それは探し求めてた答えなのさ
感動をくるんだ胸をはずませ つづる架空に照れ隠す臆病さ
きみ宛のかおる道草を 飛ばしてみた声と行こっか
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はからずも垂直にぶら下がる
舌はぐるぐる描きだすらせんの カメレオンだとすれば
どんぐり眼をぎょろりと光らす
不ぞろいに色づき愛をためらう
らっぱ状の花弁を湿らすは シャンパンの如き雨季なる滴り
きらびやかな衣を着こなしながら
獲物をじっくりと見定めるころ
するりと紙一重で逃げられても バタフライを捕らえなめる才能と
わき上がる水平なくわだてを
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みずたまり ぱちゃん
はっぱ はらり びちゅぴ
おさんぽ ぺたぴった
かぜの におい ぺろっ
おおあめ ふりゃ ざっぴん
かみなり ごろぽうろ
ぴかっ すあし ぼちゃり
つるりん ばっしゃぱ
ぽろり なみだ ちゃぷちゃ
ぱっくり はれまの きゃらきゃ
ひだまり ぽあんぽわ
にじの てっぺん ふわり
ぺったり うつる のっぴん
ぷはっきゃ にっこり
もくり わたぐも ぷうわりか
ほらまたね しゃぽん
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冒険とは鏡より奇異な通過点に映る太陽のユメ
あの 揺らぎ 輝く
セミの合唱団が競って響かせる旋律のざわめき
スゴい スゴすぎる
こっそり紫陽花の葉が危ないと語りかける老人
不敵に 漂う イヒ
鼻をくすぐる潮気とヤケに長く伸びた影ぼうし
満ちる前 お楽しみ
追い求める理想への道しるべは未完成で粗削り
甘い 夏の とびら
斜陽の大草原にて風切り走る汗まみれの牧童ら
ペンを握る ペンで
五線譜になぐり書きする程のほほえましい景色
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ルナ星ポスト朝
まだ便りが来ない
文字にして届ける感動
あの日にまさか暗い陰が
潜伏と想像すら働かず
愛とは両刃の剣か
ロマンス昼光色
今も照らし出すよ
ずっと何も言えなくて
見つめる事だけで胸が痛み
ただ別れを耐え忍んだ全身に
止めど無く充ち満ちる想い
おれの日常こそ幸せだ
ふと思いつき描く
七夕ブログ伝説
実をいうと情報通で
お互いに近況を書き込み
天の川を越えた恋を運航する
そんな織女と牽牛なら愉快だろう
夢想は果てまでも不味いのさ
なんで白雨も頭を濡らす
闇におち降り掛かれ
千一夜ビジネス
やがて雲は解散して
望む宵空が心ごと鷲づかみ
繰りかえす挫折さえ踏みしめたら
おれの黒幕とやらを告げる時機かもな
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きみへ
おかしな夢を視てる
舞い落ちたコバルトの羽 じっとり湿っぽい手触りで
あてを失くして終えば 自らの胸中に言い聞かせられる
真夏が美しいなら世界を酔わすだろうって
ずっと好きだったよ 今さら嫌いにも慣れないで要る
気を紛らわす為 ベンチに放った果汁で渇きを静める
ほんのり生温かくて
おれより
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ごっくり麦茶でのどを潤そう
すると口いっぱいに麦茶の味わいだもん
さっぱりと麦茶が醸しだす あわい天然の香りに心ほのぼの
いつ どこで なぜ 麦茶を だれが どのように 飲んだのか
おれに知る術はなく たぶん麦茶も語りたがらないけど
やっぱり麦茶が恋しくなる この季節の巡りあいを重ねて
ただ言いたい 芳しい麦茶はたまらなく快い それこそ確かだ
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あるがままの海
遠くにかすむ見果てぬ島へ
きみは泳ぐ
水をかき分け突きすすむ道筋を
おれは眺めてる
欠けてゆく月を望むとき
ほの白い空
棄てられた星でもいつの日か
いまに誇り立つ
飛びこむ事をあきらめた身には
まぶしくて
引き際をきみが決断するなら
そっと受けとめ
砂浜に微かな跡をおれは遺すだけ
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こいめの鉛筆でなぞってみるから
うっかり涙のせいで滲んでしまったていねいな字へ
えくぼが印象にのこるくらい穏やかなはずの
きみの言葉は何となくするどく尖っている
さよなら悲劇のヒロインと宣告するかのように
にわか雨にびっしょりと濡れたいつしかの肌身を
おもわず腕できつく抱きよせる瞬間が
ひどく豊満で妖しいのになぜか可憐なのだから
きみの乳ぶさを両手でまさぐりたい衝動に駆られた
その頃から秋風がエロスを包みこんだようで
わけも無くずっと隣にいてくれると信じては
あまりにも思いやりや気づかいを忘れてしまい
はしご酒にむりやり連れまわし続けたら
きみの笑顔がふいに消えて暗やみに立ちつくした
ちゃらんぽらんな恋などアシストしないようだな