詩人:旅人モドキ(左利き) | [投票][編集] |
突き落とされたんだっけ
鍾乳洞にこっそり忍び込み 冒険心を満たすはずが
数十年も前の遺品があり 不気味な骨つぼを発見で
重苦しく感じたんだっけ
先駆者に事情を話すと 無縁仏だと冷静に答えるが
観察眼を活かそうと考え 神秘的な穴場へ伴に潜り
花束を手向けたんだっけ
詩人:旅人モドキ(左利き) | [投票][編集] |
山岳地にて 炎が立ちのぼっている
うだるほど蒸し暑い日だ
おれは食堂にたたずみ
たばこの煙をくゆらせている
おれ以外には誰ひとり
店員さえも姿はみえない
炎は まるで肉体を持ったかのように
立ちのぼっているんだ
いつの間にか西瓜のような朝陽が
窓際に浮かびあがる
おお そんな瞬間もあったな
うだるほど蒸し暑い 火だったんだ
詩人:旅人モドキ(左利き) | [投票][編集] |
汚いやつらばっか
もう生きるのいやんなるぜ ぎりぎり堪えてるんだけど
いつぷっつり切れてもおかしくない
おれは宴へいけず 雨にぬれつつあきらめてんだ
それにしても悔しすぎるよな
ゆくまでの道のりをはばむのが かなしくも車にのっかれない
旅とはまずしいもんさ
詩人:旅人モドキ(左利き) | [投票][編集] |
人づきあいって難しいもんで おれにとって課題なんだけど
四か月あまりに及ぶ時のなか きみと会えたことは幸運だよ
正直いって夢ってわかんない おれは現実を見据えたいんだ
職を求めてこの場を離れても きみへの想いだけ変化をせず
足をずっと交互に動かしてさ ひたむきに今を歩き続けようと
詩人:旅人モドキ(左利き) | [投票][編集] |
きみを朱夏と呼ぼう
ひっそり咲く あの月下美人が
ささやく様に 告げたから 欠ける太陽と
すけて見える光の 弓が射る矢文は
あても知らず自由へ
まばゆい雲海をも 突き抜けてゆく
まっ白な 空でさえも 奔放と名づけたら
にじ色に染まる 地平線への足跡が
そよ風を今つむいで
詩人:旅人モドキ(左利き) | [投票][編集] |
祈るならば人よ 裁きたがる者よ
裁くならば祈る者 祈りたがる人
祈るならば裁く人よ 裁き祈る者
裁くならば祈りたがる 祈る人よ
祈るならば裁きたがる人 裁く者
裁くならば祈りたがる者よ 祈る
祈る人ならば裁きたがる者よ 人
人よ祈るならば裁きたがる者よ
裁く人ならば祈りたがる者よ 人
祈るならば裁きたがる者よ 裁く
裁くならば祈りたがる人 祈る者
祈るならば裁きたがる 裁く人よ
裁くならば祈る人よ 祈り裁く者
祈るならば裁く者 裁きたがる人
裁くならば人よ 祈りたがる者よ
詩人:旅人モドキ(左利き) | [投票][編集] |
きみの無念をはらす時だ
舟さえぶっ壊してしまえ
あんな夢など恥ずかしい
海の上でふたり揺られて
おれは沖合を眺めてたつ
雲がおおうまっ白な空に
なぜか数えきれない鳥が
群がり羽をやすめず舞う
きみは恐怖で顔をゆがめ
叫びごえを残して倒れる
おれが紅唇を虐げるのか
宵を彩り大輪の花が咲く
詩人:旅人モドキ(左利き) | [投票][編集] |
きみはアルパカなのかい 明け方のそらぞらしい輝きに あてを失くした忘れ草かと
騒がしい街道のうすよごれた気配がただよう きらびやかな舞台をみまもって
麗しさが満ちあふれて最高にたまらない だが加えていうなら不可欠である 洋上で歌うから
またがった終盤におどりくるう道化師たち 大洋にうかぶ酒もりを疑うことなく
詩人:旅人モドキ(左利き) | [投票][編集] |
つまびけば ひびわれる
うまれかわれず うろたえて
よくわからない うずくまるだけ
なきだせば ふてくされたい
かみくだき たべるおと
たまごになれる さけぶなら
おちつきもせず からをほおばる
つぶやけば うなずくけれど
うれしそう てをかそう
劣等感
こなさなければ つかえない
おもいもよらず ふあんがおそう
なめらかな そらにうかべる
からならば つぶせない
やりとげるため つくりだす
ねむりもできず かかえこむだけ
あたためる つきやぶるまで
よろこぼう かわれそう
ひびきはじめる つまずけば
詩人:旅人モドキ(左利き) | [投票][編集] |
朝っぱらに観覧車をめざし路線バスへ飛び乗る
いつもの居場所を抜けて
大胆にもストリートから始まる物語だけを待つ
きっと会える瞬間まで
やっぱり人波の押し寄せるスクランブルに並ぶ
しばし心を落ち着かせて
なだれ込む会場ではリハーサルから目を離せず
ちょっと階上へ歩んで
ライヴの熱気を肌で感じて激しく鼓動は揺らぐ
にこやかな表情を見せて
楽しげなビートを刻めばレスポンスで競い合う
ひっぱる時まで壮快で
拍手が鳴り響いたらクライマックスに突き進む
みんなの力で盛り返して
まさかアンコールの声で誕生日を祝うから驚く
りっぱな贈り物なんで
さりげない演出に応えてエールを歌うから跳ぶ
ぴっかぴかと光り輝いて
カシオペアが夕暮れの空にきらめき胸を轟かす