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旅人モドキ(左利き)の部屋


[97] #0097
詩人:旅人モドキ(左利き) [投票][編集]

きみは森で立ちつくす
不意にバッタリ遇った 鳥みたいなヒトが歩く状況に
パニックに陥るきみの思考は鈍るが
どうやら反比例する足なのか 猛ダッシュで駆け寄る
鳥みたいなヒトが振り返った
ビックリして動きを止めると ものすごい速度で逃げてしまう
きみも負けずに突っ走る
追跡の果てにたどり着くのは でっかい卵みたいな塔だ
ポッカリ穴の開いた入口をくぐる
すると両側を壁に挟まれ 坂がスパイラルに続く
上りつめた先に広がるのは
パラレルな世界だった 鳥みたいなヒトたちが舞い踊る
きみは歌声に聴きほれる
理想郷なんだと感じ ウットリして拍手すれば
スキップで近づいてしまう
それでも歓迎するはず 期待は鮮やかに覆された
鳥みたいなヒトたちが
ガッカリした顔で 気の毒そうに見つめた
きみは戻るという針路を選んだ ふくらむ喜びに導かれて
悲しみのデフレイションを連れて

2010/02/28 (Sun)

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