夜道を歩き疲れても見上げる月は近づかない氷点下香る甘い冷気も血の溜め池より温かい終末思想に愛想尽かした人形のように笑う水鏡映る影には棘の首枷肩に担いだ咎の形は月の背負った光に似ているおよそ異なる双つの十字を重ね合わせる衝動さえも過ちなりと仰せでしょうか抜けてはならない雲の檻数限りない業を積み上げ天に向かって近付くことを貴女は許してくれるでしょうか一人月を眺めつつ白い寂しさ心に吹きかけ歩き続けるべきなのですか
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