詩人:菊 | [投票][編集] |
石の中に沈むあなたは悶えるほど抜け出せなくて
呑まれる命は嘆きの叫びと共に灰になる
そっと仕舞い込んでいる色褪せない記憶は
淡く蘇り独りの心に強く絡み付く
腕を回して感じた温もりはもう重なる事は無いけれど
呼び掛ければ振り向きそうなあなたが目に映ってしまうから
砕かれた愛 今も拾い集めている
彩られた世界であなたに出逢う夢も
目覚めてしまえば孤独の悪夢へ形を変える
繰り返す痛み 時が経っても胸の傷深すぎて
手向けるはずの花 何処に置いていいのかわからない
忘れるはずのないあなたの声もいつしか
儚い闇の向こうへ消えてしまいそうで怖いから
砕かれた愛 今も拾い集めている
届かない距離はどれほど縮まったのだろう
わたしはまだあなたを追い掛けていていいんだよね
腕を回して感じた温もりはもう重なる事は無いけれど
呼び掛ければ振り向きそうなあなたが目に映ってしまうから
砕かれた愛 今も拾い集めてる