詩人:菊 | [投票][編集] |
アイツは断ち切った
かげる夢に自分を売り飛ばして
足並みを乱しながら
走り続ける事に意味を見失ったアイツは
立ち止まる事で強がりも何も捨ててしまった
悔し涙をぬぐってボロボロになったハンカチも
過去を捨て去る様にゴミ箱の中へ投げ入れた
そうやって取り戻せなくなる
繋いでいた物 全部
大切だった居場所さえも
何を誇れる?
染まったその色 本当に望んだものなのか?
この目には汚れた色
息を切らし走る俺をアイツなんて思う…
小さな光では何も照らせないと言って
ハリボテの様な造られた光の中逃げ込んで行った
そこで悲しいまでにアイツは変わった
無様な明かりに照らされて
止まったアイツは何を振り返るのだろう
置いてきぼりの目の前に背を向けて
1人ぼっちで
息を潜めて全て隠すのか?
何を夢見て今を眠っている?
その胸の内側は…
伸び行く距離に消えた姿 アイツどこへ向かう