詩人:おかだまい | [投票][編集] |
キミは僕が全てだって
言って
笑ったり泣いたり
飛び回る
汚れたトリだからって
たまに怒って
知ってるのは
その手のやわらかさだけで
キミの世界は
閉ざされたまま
見せかけは
誰もがうらやむカラフルで
本当のことなんて
誰も知らなくていいのって
だけど僕は全てらしい
キミの涙はいつも透明で
キラキラ輝いていたけど
僕が思うキミが
あたしだよって
それ以外に何があるのって
そんなに悲しい顔は
見たくないんだ
見たくないんだよ
ねぇ僕は
キミなのかい?
キミは
僕なの?
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サラサラになった長い髪が
風を待ち焦がれて
立ちすくむ
赤く焼けた空
切り取って
たまったアルバム
聴きすぎて飽きた唄
大切や特別は擦り切れて
影すら残っちゃいない
涙の理由を
探してる
僕はここで何を見てたの
世界の速度が速すぎて
気づけば一人
取り残されてた
今日がいつかになったって
誰も気付かない
髪の長いあの娘
誰だっけ
誰だっけ
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ねぇ
まだ待ってたりするのかな
叶う希望をもって
何もない明日を
迎え続けているのかな
さよならも言わずに
背を向けた僕に
何か声をかけてくれないかい
できればきつく
叱ってくれないかい
いつまで待たせるんだって
早くここから連れ出せってさ
誰も大人になった僕に
道を切り開いてはくれないから
ただちょっと背中を押してほしいだけなんだ
すり減った勇気と希望
まだ全部無くなってはいないから
まだ間に合うだろ?
もう一度僕のそばで輝いてよ
ひとりぼっちにしたことは謝るから
今度は二度と諦めたりしないから
大きな夢になって
僕を歩かせてください
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コロナ1ダース
何も絞らなくっていいよ
飲み干したらあの場所へ
帰ってもいいかな
キミが目を覚ます前に
ベッドに潜り込んで
シャンプーの匂い
香らせて
朝一メトロ
黒い空気の残るシートで
キミの隣へ
帰ってもいい?
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ストーブのついた
暖かな部屋で
冬を知らない
彼女
カーペットの上で
転がって
ビールはよく
冷えていたほうが
美味しいんだって
得意げに
話してるよ
黒猫のジョージ
夜になると
やってきて
朝日とともに
うちへ帰る
桜の葉っぱは
ピンクに色づいて
散っていくんだと
教えてくれたのは
彼なんだって
彼女はまた得意顔
素敵
その笑顔
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占領された脳が
楽しみたがってる
話したがってるよ
キミはいないんだけど
紫のリキュールは
まだまだ入り込んでくるから
僕はまだ眠らない
明日になっても
何もない
ただ待ってる気に
なるのが少しの
楽しみだったり
プラスチックシャンデリア
キレイに見えたり
そのくらいで
キミは今どこ
赤いドクロ
キャンドル見つけたよ
ピンクの爪先輝かせてくれるかな
プレゼントしたいんだけど
溶けてなくなる前に
早く
会いたいよ
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ワインレッド
ソファーに
腰掛けてるあのこは
ブラックロングヘアー
ブラウンアイの
エヴァーグリーンワンピース
とてもよく似合ってる
ママの手作りなんだって
彼女はひとりぼっち
葡萄がよくとれる
小さな村の
湖の近く
小さな家に
住んでいて
住民はみんな
どこかに行ってしまったけど
彼女は知らない
彼女は家を
出られないから
毎日葡萄のパンケーキを焼いて
ミルク飲みながら
窓の外を
眺めてる
湖にうつる
月を眺めて
毎日眠る
ワインレッドの
大きなソファで
寂しいとは思わなかった
ママがいなくても
犬のテディがいなくても
何もなくても
彼女は生きていたから
全てを包み込んで
小さな家で
暮らしていた
何もなかったから
彼女以外
誰もいなかったから
生きていたから
さみしくなんてなかった
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カラフルマニキュア
きれいだね
ぶちまけよう
白い世界に
カラフル
塗り潰そう
キミの星のメロディーも
一緒に添えて
パーフェクトは無理だけど
少し笑ってくれたらそれで
笑うしかないね
こんな世界じゃ
泣き顔は似合わない
しらけた顔は意味のない
ただ明日をむかえるだけの今日を
変えてはくれないさ
クライベイビー
クライベイビー
塗り替えよう
僕らの世界は
間違いなく
僕らの世界さ
僕らの世界に
涙はいらない
クライベイビー
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サヨナラも言わずに
飛び降りた
世界と戦った彼女
勝ち負けなどありはしないと
知っていたなら
光を知るからこそなお
光を欲しがる
それが当たり前だってこと
知っていたなら
その魂の儚さを
僕らは知らされて
それで
いつの間にか
忘れるんだろう
彼女の戦いの日々は
明日さえ見えない暗闇の中
一人ぼっちで溶けていった
たった一人で
落ちていった
だけど彼女はただの一人の名もなき少女
繰り返される
繰り返される
きっと永遠に
15歳のままの
あのこを残して
サヨナラも言わずに
飛んでった
彼女を残して
悲しいうたは嫌だけど
唄うしかないのさ
悲しみは消えない
だから
僕も
唄うことをやめない
ちっぽけな
感情でも
かまやしないから
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そのせつなさが
マッチしてね
世界は塗り替えられた
始まった物語は
終わることのない
メロディ
なめらかな指は
エロティック
少し
長くて細い
スコッチグラス
夜はこれから
今日はこれから
終わりのない
メロディ
朝までは
大丈夫
踊り明かそう
ミラーボール電池切れ
月明かりでさ
オーケイ
おやすみ
のらねこのらいぬ
おやすみ