ホーム > 詩人の部屋 > ヒグマドンの部屋 > マトリョーシカの中

ヒグマドンの部屋


[7] マトリョーシカの中
詩人:ヒグマドン [投票][編集]

ただただ思い描く空はなくて

特別なこともなく

日常は風のない湖畔みたいに

何不自由なく過ぎて行く

道化ほどのホラもふけず

営業ほどのオベッカも使えない

愚直なわざと馬鹿正直を携えて

四苦八苦の坂道ころころ

苦行と試練は他人の元に

これが求めた先のはずがない

棚ぼたな突然の幸せに身を踊らせて

背中を絶望が叩きに来る

覚悟は出来てる

いつでも
望むところだ

成年期に訪れた
怒りと憎しみ

ついでに諦めともどかしさ

俺はあわれな
裸の聖騎士

からっぽな

からっぽな…

2013/08/08 (Thu)

前頁] [ヒグマドンの部屋] [次頁]

- 詩人の部屋 -