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アルバトロスの部屋  〜 投稿順表示 〜


[393] 好き
詩人:アルバトロス [投票][編集]

白いワイシャツは君の白い素肌に似合う

赤いトマトは君の赤く染まった頬のよう

鮮やかな色した向日葵が君に目を奪われた

太陽の光を反射しながら君はそこにいた


君は光を吸い込まない

君は全てを打ち消さない

君は闇を否定しない

君は太陽の光さえも君のものにする

君に僕は捕らわれる

君は僕の太陽になる


夏の蒸し暑い午後に君をひたすらにフォーカスした
向日葵が嫉妬するくらい












kikaku2012太陽

2012/08/15 (Wed)

[394] 帰り道
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勝手に想像していたけれど
やっぱり思った通りだった

君の手は少しひんやりしていて
折れそうなくらい細い

自分の手の熱さが恥ずかしくなってくる
僕はそっと君の横顔を見た
君のひんやりした手のここちよさを
ずっと感じていたいと思った

手をつなぐと安心するね
かすれ声でそう言うと
君は何も言わずにうなずいた

幸せな気持ちが僕の全身から溢れだして
手を伝って君に流れていく
君からも同じように僕に流れてくる







kikaku2012手

2012/08/16 (Thu)

[395] 経過する
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落下する
きっと底がある
黙ってオチをつける
楽観してケチをつける

落下する
もっと下がある
笑ってオチをつける
楽観して耳をすます

落下する
ずっと下がある
怯えてオチをつける
楽観して縮こまる

落下する
きっと底がある
目を閉じてオチをつける
楽観して目を覚ます
まだまだ落下する








kikaku2012落下

2012/09/30 (Sun)

[396] 石ころ積み
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あくまでイメージの話をしよう

僕は知らないうちに積んでいたんだ
不細工な石ころを選んで積み上げていた

この丸い地球上では
恐らくどこよりも水平だろうなって場所に立って
そこに見つけた小さな窪みに石を詰めたのが始まりだった

詰めた石の上に僕は石を器用に積んでいく
不細工な石ころだから今にも転げ落ちそうなんだけれど
なかなか落ちないもんだね、崩れないもんだね
しつこいなぁと思いながら無表情で無計画に
だけども丁寧に丁寧に崩さないように積む

目的は崩さないことでも崩すことでもない
そんなことは知っている
知っているからわからなくなる

昨日、不細工な石ころたちの塔は崩れた
誰も揺らさないのに風も吹かないのに

悔しい?
わかんない
でも散らばったそれを蹴っ飛ばしたくなったよ

僕は蹴っ飛ばさずに背を向けた
しばらく積みに来ないよ

2012/10/01 (Mon)

[397] 
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途切れてしまったヒコーキ雲は
どこかの空に繋がっているのかな
いつの間にか忘れていた未来には
今からでも繋がるのかな

いつも何かを取り戻すために早足で歩くよ
無意味だと知っているけれど
すべてが一瞬だなんて悲しすぎるじゃない
そんなこと考えたくないんだ

一方通行にひたすら線を刻んでいく
流れに逆らったマイナスは消えていく
君と僕と引いた白線の
交差する場所を目印にして待ち合わせしよう
通りすぎないように目を見開いて
一瞬を思いっきり睨みながら歩いていく
僕は早足で歩いていく

2012/10/02 (Tue)

[398] 奇跡の旅
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奇跡なんてものはない
どこかでそんなことを聞いたことがある
多分そうなんだろう
僕は決まって君のことを考えている
うんざりするほど考えている

奇跡は信じる者に訪れる
どこかでそんな言葉を見たことがある
多分そうなんだろう
僕は決まって君のことを考えている
いつも呆れて笑ってしまう

奇跡なんてものは
奇跡なんてものはね


僕は旅をしたい
君と二人で目的のない旅をしたい

さあ行こうぜ
奇跡が終わってしまう前に

君よ
どうか笑ってくれ
僕のために

2012/10/17 (Wed)

[399] さようなら
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死ぬってなんだよ

今になってそんなことを考える
あいつはもういないのに

死ぬってなんだよ

呟くように聞いてみる?
もちろんどこからも返事はないだろう

悲しみが涙に変わり
そして胸にぽっかりと穴をあける
そっとずっと心の底に留まっていた涙が
あいた穴からつららのように絶え間なく溢れ落ちる
それは冷たく身体を麻痺させる

死ぬってなんだよ

今になってそんなことを考える
あいつはもういないのに

涙をふいて歩き出そう
また日常に流されよう
僕は今日も生きていこう
流されながらただ進もう

ふと立ち止まったときは
またここに来るよ
さようなら
さようなら
さようなら

2013/01/31 (Thu)

[400] 明日のこと
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明日のことはわからないよ

君はそう言って笑う

顔をくしゃっとさせて
目をきゅうっと細くして笑う

その顔が僕は好きだ

でも君が言うように
明日のことはわからない

明日も君のその笑顔が
僕の前に在るとは限らない

明日のことはわからない
でも一瞬一瞬を判断を誤らないように進むと
足がもつれて転んじゃう

君が顔をくしゃっとさせて笑っている
大好きな目がきゅうっと細くなる

嘘をつく暇もない
細工をする暇もない

君との時間を丸裸でもがくようにしながら泳ぐ
それはとてもここちよい

明日のことはわからないね

それは不安に包まれた小さな幸せ
大切に胸に抱え込む

2013/03/30 (Sat)

[401] へんたいすと
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君と過ごす時間よりも
君のことを考えてニヤニヤする時間が多い
そのアンバランスが良いのかもしれない
男なんてそういう生き物だ

男が目の前にないものを妄想して
そうして世界は成り立っているのだ

これは新発見だ
世の中の真理だ

ストーカーだと言われたら
それまでなんだけれどね

君のことが好き?
いいや君のことを考えるのが好き

2013/11/08 (Fri)

[402] 
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恋はいつも泥だらけだ
ぬかるんだ地面を蹴りあげて
懸命に走ってみるけれど
スッ転んで膝を擦りむいて
前転して服が破けて

そこでスクッと立ち上がって
慌ててポーズを決めてみても
滑稽でしかないなぁ
滑稽としか言えないなぁ

コッケイケッコウコケコッコー
朝から今日も恋をする
コッケイケッコウモウケッコー
夜が更けても恋をする

やぶれかぶれの恋かぶれ
泥にまみれて君を想う

2013/04/18 (Thu)
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