詩人:アルバトロス | [投票][編集] |
コンビニから出てきたら
夕日はもう沈んでいた
ヤンマガを少し立ち読みして
缶コーヒーを買っていただけなのに
空は高く、風は冷たい
すっかり秋になったな
肌が突然、風を感じて
僕は瞼を閉じた
何だか遠くに来てしまったな
予想してたより近いけれど
変化はあまりないのに
気がつけば夜になってるんだろうな
信号待ちで停車していると
帰りを急ぐ自転車の高校生たちが
僕を追い抜いていった
軽く握った拳を額に当てると
熱がある気がして
少しだけ瞼を閉じた
どれだけ遠くに行っても
今さら足掻いても
チャンスがあっても
何も変わりはしないな
「きっと」も「もしも」も
やるせなくなるだけ
瞼を閉じれば思い出してしまう
何だか遠くに来てしまったな
予想してたのと違うけれど
それでも今なら
上手くいくこともあるだろう
それはやるせなくならないだろう