詩人:理恵 | [投票][編集] |
ガタ、ガタガタ
いっしょにかえろー
たったったったったっ
たたたたたた
いち、に、さん、し
パー パパーン パー
プアー
カキーン
スコンッ シュ スパンッ
あ え い う え お あ
パンッ
ダンッ ダンッ ダンッ
サッ トッ トッ ザアッ ピィ"ーーッッ
ないっしゅー
ト ト ダンッ
これはさー
サッ サッ カチャ
しゅしゅ しゅ ・・・
やあビタアアンあッああっ
ドンッッ ドンッ ダドンッ
かあけはめええー
うぇーー
おぉあえぇー
キイィィー
タ タ タ
コン、でさー、コン
あははは
サッ、サッ、サッ、サッ、
たたたっ、と、とと と
おつかれさまでしたー
H26.5.2
詩人:理恵 | [投票][編集] |
だからさ、そうじゃないんだよ
人の頭は自分の理解できる範囲を越えたとき
拒否をする
だからさ、君に
僕を受け入れられるわけないんだ
僕の心の中は
君が理解できるようなものではない
君が思ってるよりずっと
ドス黒い色をしてて
金色に光ってて
沼の底よりもしつこくて
犯罪めいている
君が僕を知ってるより
僕は君を知ってるよ
僕がここまで黒くなるまでに
通ってきた道だからね
笑うしかないよ
ここまで汚れているのはきっと
僕独り
H26.5.13
詩人:理恵 | [投票][編集] |
今日はダメだ
昨日もダメだった
きっと明日もダメだろう
スケジュール張に小さく×を書く
小さな×を3つ書く
昨日は大きく1つ×書いた
雑踏の中で
彼女が歌った
今日は小さな○をあげよう
と
ダメな自分にはとても憚れることだけど
とてもとても憚れることだけど
小さな○をつければ何か変われる?
明日が始まらないうちから悩んでるなんて
本当はそうなるように
頑張る方が先なのだろうけど
そこがもう ダメなんだろうけど
明日の小さな3つめは
○でもいいだろうか
そんなことを
ふと思った
神田莉緒香『×』を聴いて
H26.5.18
詩人:理恵 | [投票][編集] |
まみちゃんはまりちゃんが大嫌いだ
まりちゃんはまみちゃんをバカにする
でもまりちゃんは外面はいいから
きっと誰も理解してくれない
まりちゃんはとても正しい
正しい言葉で人を操作することしか考えていない
まみちゃんは失敗ばかりだから
まりちゃんにはかなわない
まみちゃんはまりちゃんを遠巻きに見てる
まりちゃんを肯定する集団には近づかない
独りぼっちになっても近づかない
でもまみちゃんは少しだけ気づいてる
嘘か本当かはわからないけど
まりちゃんはきっと
姉だということ
そしてそれは、その時から
まみちゃんのことを見つけてた
それがはじまり。
H26.5.19
詩人:理恵 | [投票][編集] |
気が付いたときには、まみちゃんはそれと暮らしてた
誤って蹴飛ばしたとき、初めてそのことに気づいた
出会ったときは新しいモップのようだった
まみちゃんはしばらくそれを見つめてた
まみちゃんが学校から帰ると、
それは煙のようにもやもやとしていた
次の朝に見ると、マリモのように小さくなってた
夕方に学校から帰ると、
もやもやが大きくなって部屋の隅にいた
まみちゃんはそれを池に沈めた
それはどうやら池の底が気に入ったようだった
まみちゃんは毎日それを見に行った
それはぷかっと浮いてきた
それのいる場所はとても居心地が悪いけど
不思議と落ち着いた
きっとまみちゃんは、魅了されていた。
H27.5.21
詩人:理恵 | [投票][編集] |
書きかけて また消して
想いを言葉にするのは難しい
書きかけて また消して
不安 怒り 哀しみ
そのどれもを含んでて
そのどれもが違うんだ
紺青色の心
燕脂色の気持ち
草色の思考
一色に染まりゆくわけもなく
書きかけて また消して
書きかけて また消して
書いては 消して
書いては 消して
とうとう発狂して 筆をぐるぐると回した
それが描いたものが 私だというのに
あなた方に見せることはできない
本当に残念なことだ
H26.5.24
詩人:理恵 | [投票][編集] |
他人(ひと)の気持ちなど わからない
あたしはきっと薄情者
昔夢見てたあたしは
遠くてとても届かない
最後の景色が何かとか
興味ないよそんなの
でも愛されたい 愛されたい
暗い感情が回り廻る
光に手を 伸ばすことも
許されていない 気がするんだ
会いたいよ 会えないよ 君と
こんなあたしじゃ 君と
空の青さに 惹かれてた
綺麗な心なくしちゃった
昔思ってもあたしには
空もとても遠いよ
独りの世界と思えるよ
誰があたし見てるの?
でも愛されたい 愛されたい
愛さないのなら 愛されない
口をそろえ 周りは言う
愛し方など わからないよ
知らないの? 忘れたの? そして
あたしどうすればいい?
教えてよ 愛してよ
一番愛してほしかった人に
愛されなかった記憶を
誰か埋めてよ
それも我が儘 なんだよね
あたしのせいなの すべて
こんなあたしは 誰も想えないあたしは
あたしばっかりの あたしは
でも愛されたい 愛されたい
暗い感情が回り廻る
手伸ばせない この世界で
信じないから 愛されない
会いたいよ 会えないよ 君と
こんなあたしじゃ 君と
H26.5.25
詩人:理恵 | [投票][編集] |
かわせみの亡骸に
ひっそりと石を積み上げた
川は変わらず澄んでいて
澱んでいたのは瞳の方
かわせみの石碑にヒスイと書くと
めだかがかわせみと名乗ってた
どうせどんな名前でも
誰かが勝手につけたのよ
急にヒスイと書いたこと
少し後悔し出してた
その名は過去の輝きとして
胸にしまったはずなのに
めだかがかわせみと名乗るのは
ただ名前が被っただけと
この世にかわせみは一つだけかと
眼を細めて問いかけた
H26.5.27
詩人:理恵 | [投票][編集] |
子亀がかぷりと顔出した
見下ろした橋の下には悠々と
水かき泳ぐ亀の群れ
東は渇いた陸地に上がり
日向ぼっこのおひとりさま亀
西は水路に落ちた排水に
水浴びのごとく群がる親子亀
南の亀はまったり水面に浮いて
北の亀は何を思ったか
意外なスピードで泳ぎ去る
ああ こんなにも優雅に過ごす
休日を見たことがあっただろうか
亀を羨ましく思いつつ
かぶりついたアイスクリーム
亀になりたいなんてこと
はじめて思ったバイトの帰り
H26.5.30
詩人:理恵 | [投票][編集] |
たすけて!
たすけて!たすけて!
心の中で叫んだって
聞こえるわけないんだよ
あなただって
そうでしょ?
でも ほんとうのたすけては
言葉にできないね
たすけて!
たすけて!たすけて!
ここが どこにある部屋なのか
寂しい谷間か 音が音をかき消すビル街か
わからないけど ただただ殴り続けてる
鍵のかかった扉の 内側から
たすけて!
たすけて!たすけて!
どちらにしたって
聞こえないよ
H26.6.4