詩人:理恵 | [投票][編集] |
冷たい川に、一人ぽつん。
歩き始めた赤ん坊が指さして
隣で母が笑ってる。
毛布に包まれたいような日に
冷たい風に吹かれても
ちらつく雪にさらされても
なぜそれほどまでに大きいのか
足元でついっと泳いだ鴨が
楽しげに列をなしてても
きみは一人羽ばたいていく
もっと北の大地では
丹頂鶴が鳴くという
飽くなき夢はそこらじゅうに
散らばっていて
小さなものは大きなものに憧れて
大きなものはより大きなものに憧れて
私たちはそれに見とれてる
そして雪が解けた頃
きみはまた、飛んでいく
日本のどこか
世界のどこか
丹頂鶴のそのように
自分の求める声を響かせて
2019.11.25
2020.12.16 一部編集及び投稿