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理恵の部屋


[149] うた
詩人:理恵 [投票][編集]



無理に形づくろうとして
足元ひっかけてすりむいた
痛くて痛くてたまらない
足ひきずりながら、歩いた夜


声の出し方も
ステップの踏み方も忘れちゃいないよ


ただ、誰かの顔色を窺いながら
うたううたに意味はあるのかい?


もどかしくも初々しいうたを
久しぶりに聞いたら
あの日に戻れるわけもなく
先に進んだ自分に気づいた


人間なんていつまで経ってもちっぽけだ
周りが完璧に見えるくらいには


心の中には
黒い塊だってある
あの日にすりむいた場所は
痣になってもう消えない


それでも歩いていくんだ
泣きたい夜には
うたに助けを求めて
うたえない夜には
別の道をさがして





2019.11.25.

2021/03/23 (Tue)

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