詩人:花房優希 | [投票][編集] |
君がたったひとこと
「さびしい」
と言ってくれれば
いい加減うざったくなるくらい、傍にいてあげれるのに
君を抱きしめても良い
そんな理由が欲しい
だから求めて
怖がりで一歩が踏み出せない僕に
“涙”と云う名の許しを与えて
君に求められない自分もまた
「さびしい」
だなんて
そんなこと、言えない
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欲しい
欲しい
ホシイ
ほしい
君が欲しい
君だけしか、いらないのに。
喉がひりつく
甘ったるくて、でも苦くて
火傷をしたように
何かがへばり付いたように
声が、出ない
君の名が、呼べない
呼べる名前は持ってるのに、何故だろう
君の名前が、呼べないんだよ。
(この喉を潤すは、誰の涙か)
詩人:花房優希 | [投票][編集] |
腐った林檎を手のひらに
そっと接吻を贈りましょう
やさしく
やさしく
牙を剥いて喰しましょう
やわらかな果実は愛を待つ
『廃棄処分決定品』
その身体を這い蹲って
貴方の一部に溶け合いたい
暗い箱の中、光を探す
あたたかな手を求めている
醜いワタシ
綺麗なアナタ
どうか、その手で救いを与えて
詩人:花房優希 | [投票][編集] |
君が忘れてしまったもの
全部僕が拾っていくから
だから、君、忘れても良いよ
僕、覚えてるから
忘れても良いよ
仮令君が忘れても
過去なんか要らないと云っても
君の記憶から僕が零れ落ちたその時は
僕はその欠片を掻き抱いて
君の傍で笑っていたいと思う
破片で傷だらけになった掌のことなんて、
君は気にしなくて良いから
何も知らずに、知らない振りして
僕の傍でただ笑っていて
はらはら
はらはらと舞う嘘
その笑みが本物になるまで、
どうかこの涙には気付かないで
チクチク、
ズキズキ。
痛むのは、何故?
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仮令、目の前に壁があったとしても
目を背けたい現実が、あったとしても
決して逃げ出すな
手を伸ばせば手に入る
諦めないで
信じ続けよう
自分の力を
奇跡を待つのではない
自分の力で手に入れるんだ
望むものがそこにあるのなら
「臆病者」のレッテルは要らない
貴方は気高き「挑戦者」
前を見据えて飛び出そう
余所見をする暇なんてないから
ただ一心に走れば良い
さあ、怖れずに
「Never get away!」
この手で掴め
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君が愛しいと叫んだ細胞が死んでゆくのを感じた
僕の目が
僕の耳が
僕の声が、
僕のすべてが君を忘れていく
痛みさえも大地に枯れ果て
涙の雫が哀しみの花を咲かせる
生命の息吹は
君がいなくたってどこ行く風
知ったか振りを決めたように流れ行く
冷たくなった指先は
明日を語れず何にも触れられない
いつだって虚空を眺めている
僕に残るのは寂寥感
何かが足りなくて追い求める
伸ばした腕はつかめない
そこには誰もいないから
暗闇の中
ひとり君を探してる
はやく
はやく
君を完全に忘れてしまう前に、
最後の我侭
どうかどうか
君に愛していたと伝えたい
(僕が落としてきたものは、何だっけ)
詩人:花房優希 | [投票][編集] |
君のひとことで、私はこんなにも嬉しくなれる
そんな君はまるで魔法使い
私だけの魔法使い
今度は何の魔法をかけてくれますか?
貴方の手の中でだけ
私は輝けるの
12時までの魔法じゃないから
貴方がいる限り、ずっと解けないよ
なんて素敵
ねえ、王子様じゃなくても良いよ
私が物語のお姫様でなくても良いよ
貴方だけの、お姫様
その魔法で王子様になんか渡さないで
ずっと貴方の傍にいたいから
ずる賢いトコロも大好きなのよ
そんな私はもっと酷いオンナ
本物のお姫様のように可憐でもないけれど
意地悪な継母役なのかも知れないけれど
それでも
そこに、私のストーリーがあるのなら
そこに、君の姿があるのなら
私はいつだって無敵で素敵になれるから
私をこんなに狂わすのは、君の魔法
意地悪で愛しい愚かな魔法
本当はね
そんな魔法がなくても、ずっと貴方が好きだったのよ
ねえ、私をずっとその腕の中に抱いていてね
ずっと離さないでいてね
2人だけの幸せを、どうか誰も壊さないで。
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「人を好きになることが怖い」
そう言って泣いた君が、痛かった
そうして君は全てを塞ぎ込んで
誰も愛さずに独り生きてゆくのだろうか
誰もいない暗闇の中
独り泣いたりするのだろうか
もっと頼って良いよ
頼りないかも知れないけれど
誰よりも君のことを見てたから分かる
君は幸せになって良いんだ
未来を夢見ても良いんだよ
つらかったね
こわかったね
でも、大丈夫だよ
僕がいるから
もう独りじゃないから
君を抱きしめる腕は、ここにあるから
今度は独りじゃなくて二人で泣こう?
そして一緒に考えよう?
光はあるんだと信じて、地図を描こう
幸せを探す旅に出よう
君と、二人で
オアシスなんてないかも知れないけれど
天国なんて初めから存在しないかも知れないけれど
それでも、
君となら、どこだってそこは楽園だから
幸せを探す旅に出よう
方舟に乗って出かけよう
小さな舟で、でもそれは嵐にも負けない
“愛”という名の二人の未来
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お願いよ、愛しい人
声を殺して泣かないで
もっと大声で泣いて、子供のように縋って欲しいの
独りで弱音を溜め込んだって
見ていてつらいだけなのよ
ねえ、泣いてしまうわ
いくら抱きしめたって、傷が癒える訳ではないんですもの
貴方の身体を抱きしめることで
その傷さえも受け入れているように錯覚できた
その度に、傷を負った身体は悲鳴を上げていたことも知らずに
その痛みに酔い痴れていたのは私
何も知らない振りをした愚かな私
とても滑稽ね
結局可愛いなのは自分なのだと云ってるみたい
貴方を愛しいと思っているのにね
でも駄目なのかな
他人だから、いちばんには出来ないのかな
何よりも大切に思うことは
出来ないのかな
泣いているのなら、涙を拭ってあげたい
悩んでいるのなら、話を聞いてあげたい
苦しんでいるのなら、その重みを取り払ってあげたいのに
全部、自己満足でしかないのかなあ
貴方が好きです
貴方が大好きです
とても愛しいんです
でも寂しいんです
きっとこの手は届かない
(すれ違うのは想いじゃなくて、)