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花房優希の部屋


[16] おとしもの
詩人:花房優希 [投票][編集]

君が愛しいと叫んだ細胞が死んでゆくのを感じた

僕の目が

僕の耳が

僕の声が、

僕のすべてが君を忘れていく

痛みさえも大地に枯れ果て

涙の雫が哀しみの花を咲かせる

生命の息吹は

君がいなくたってどこ行く風

知ったか振りを決めたように流れ行く

冷たくなった指先は

明日を語れず何にも触れられない

いつだって虚空を眺めている

僕に残るのは寂寥感

何かが足りなくて追い求める

伸ばした腕はつかめない

そこには誰もいないから

暗闇の中

ひとり君を探してる

はやく

はやく

君を完全に忘れてしまう前に、

最後の我侭

どうかどうか



君に愛していたと伝えたい


(僕が落としてきたものは、何だっけ)

2008/04/26 (Sat)

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