詩人:阿修羅 | [投票][編集] |
ほら
世界が終わっていく
音がする
言葉がうまく
紡げなくて
灰色になってゆく
とおい 遠い
あなたを想っては
ただただ
どうにもならない
ことを
実感するわけです
どうしようもなくなって
腕を切っては
流れ落つ紅に
満足するわけです
ああ
わたしはちゃんと
人間だったと
再確認して
悪い何かを出して
深呼吸するわけです
ほら
世界が終わる音がする
気づいている でしょう
隣にいる
きみでさえも
崩れ落ちてゆく
その感覚を
頭のどこかで
感じ取っているのでしょう
ここから踏み出せば
すべて終わる
世界を
終わらせますか
それが今できなくて
いつだって
おわりゆく音を聞いている