揺れるさざ波は光を返して涙で霞んでしまった視界にはもう何も映らぬと云うのに色を失った周りだけがすごい速さで駆け抜けて残した記憶だけが痛く響いた優しさを求めたあたしとは裏腹に氷雨ばかりが降り注ぐ冷えきった躰にもう一度灯火をくれるのは貴方、だと信じて良いですか貴方の温もりになら、もう一度触れて居たいと思う世界が色を失ったとしても貴方が居るのならば
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