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阿修羅の部屋


[70] 馴れ初めの快楽
詩人:阿修羅 [投票][編集]

薄暗い中に
響く声
何も見えない中で
二人こうやって
愛し合うわけでもなく
ただ混ざり合わすだけ
愛はないのに
混ざり合うだけは
簡単で
快楽だけを求めて
偽りの「愛してる」を
揺らす
紅の中
漏れ出る声は
演技だとしても
互いの性欲を煽って
濡れて撫でるのは
感じ合う場所
一瞬でも
自分に入れられている
モノが汚いモノだと
思えないように
思考を止めて
ただ「すぐ良くなるから」と
自分に言い聞かせて
紐解けないように
快楽を結んで

辛い事もしんどい事も
忘れてしまえるよう
哀しい事だって事は
重々承知。

2006/05/09 (Tue)

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