詩人:ふくざわゆいと | [投票][編集] |
「あなたがいてよかった…」
「あなたに出会えてよかった…」
「あなたが生きていてくれてよかった…」
「あなたが生まれてきてくれてよかった…」
そんな言葉
誰かに 言われていたい
深く 強く想われていたい
もしも この命に
価値があるというなら
本当に この人生に
尊い意義があるとするなら
詩人:ふくざわゆいと | [投票][編集] |
今年もこの日が来たよ
ボクは 決して忘れない
9年前の今日という日に
キミが この世を去ったこと
静かに 息を引き取ったこと
大好きだった
お互いに 夢を語り合った夜
希望に満ちて 明るい未来を
一緒に歩いていくはずだった
それは あまりにも突然に
穏やかな日常を 一変させた
神様を 恨んだりもした
自分の人生から 大切なものを奪われた
その後のボクは 荒んでいった…
あれから これだけの月日が経った
高校生だったボクら
ボクだけ就職し 社会人になった
写真の中のキミは
天に昇ったキミは
変わらない あの頃と同じ
高校生のまま…
初めて「好き」と言ってくれて
こんな自分と付き合ってくれて
たった10日間だったけど
嬉しかった ありがとう
いつか
この人生を全うしたなら
あの頃の続きを してくれるかな?
話したいことが たくさんあるんだ
今度は目を見て 話すから
恥ずかしくて 照れくさくて
強がって 繋げなかった
その手を 今度はもう離さないから
これから先も きっと
ボクの人生は 平坦ではないだろうけど
頑張って 生きていくよ
二人で 叶えたかった夢
必ず 実現するために
詩人:ふくざわゆいと | [投票][編集] |
幼い頃 愛されなかった
親戚や施設に預けられていた
その理由を 今もなお
無意識のうちに 探しているのか
経済的には 世話になった
精神的には 空っぽの家族
ねぇ どうして
抱きしめてくれないの?
手を 繋いではくれないの?
ボクは 悪い子なの…?
ただ 愛されたいだけなのに…
あれから何年経っても
だれかといても 付き合えていても
この孤独が 消えることはなくて
見えないところで 震える体を
必死に隠して 笑って誤魔化す
ホントは 泣いてしまいたいような
叫んで 助けを求めたいような
気持ちに心 侵されているのに
詩人:ふくざわゆいと | [投票][編集] |
そこに 愛はあったのだろうか
嫌いだから 離れるわけじゃない
今でも 想わない日はない
けれど
あなたとこの先 一緒にいても
暮らせたりするわけじゃない
そこに 希望や夢はない
1年間 賭けてきた
いや 懸けてきたんだ
短い? でもね
ボクには長くつらかった
それでも 辛抱し続けた
その中で やれるだけのことをやった
ずっと あなたの決断を待った
けれど なにも変わらなかった
いや 変わらないことをあなたは望んだ
だから ボクは出ていくよ
あなたの元から 離れていくよ
ここにいても 何にもなれないから
自分がピンチな時だけ 縋って
ボクがピンチな時は 見捨てた
それは 「利用」
人を「道具」にした行為
自分さえ助かればいい人
仕事や都合のいいわけ
仕方ない事情があったにしろ
その後 ケアやフォローもない
結局 自分しか見えてない人
心を 踏みにじられたまま
そばにいても中途半端 成長しない
ずるずるとこの関係を 続けたくはないから
人生で一度の10代は 失意と挫折の中にいた
そこから立ち上がった
この20代まで 無駄には出来ない
あなたに 選ばれなかったのなら
あなたのそばにいる必要はない
ボクは あなたの寂しさを
埋めるための 「人形」ではないから
あなたの都合のいいように 扱われたままでいたくない
ボクは ボクのために生きるよ
心から必要としてくれる人の元へ行くよ
もう誰にも 振り回されたくない
ボクを「利用」して欲しくない
ボクは ボクの意志で生きるよ
本気で想ってくれる人と歩くよ
おめでとう
ありがとう
さようなら
詩人:ふくざわゆいと | [投票][編集] |
この地上には 苦しいことが
つらいことが たくさんある
そこから逃れて 自由になりたい
縛られない はるか遠くへ
羽ばたいていきたい 空の向こうへ
汚されてしまった
上手に 広げることもできない
願うなら 白いままでいたかった
心も カラダも そして翼も
「純粋」という透明な
清廉な 白でいたかった
そしてそれを 保てるほどの強さが欲しかった
自分を誤魔化して 周りに合わせて
上から塗り直したものじゃなく
生まれたままの 汚れのない
真っ白なままでいたかった
世界が 美しくないものと知っても
卑劣な奴らに 傷つけられても
それでも なお…
もう飛べない 空への憧れ
詩人:ふくざわゆいと | [投票][編集] |
なんの取り柄も 価値もない
処世術さえ知らない
他人と上手に話せない
ホントは触れて欲しいくせに
本音は 誰かに触れたいくせに
面白くもない話を 誰が聞いてくれるのか
自分の話に 誰が立ち止まり
耳を傾けてくれるというのか
楽しませてあげられない
笑わせてあげることもできない
だからか 自分も上手く笑えない
誰もいない部屋で ひとり
落とすのは 涙ばかり…
「きっと心ごと壊れてる…」
ねぇ
一緒にいて 誰が喜ぶの?
一緒にいて なんになるの?
ほら また逃げる
刃へ逃げる
涙の代わりに 血を流そう
血を流すことで 涙を止めよう
嫌 逃げる
「今」から 逃げる
肌から滲む 赤
みんなと同じ赤?
それさえ どこか汚れて見える
こんなはずじゃないと…
苦しいんだろうか
こんなことを 繰り返す先に
待っているのは 虚無の日々
あの頃と同じ それでいいの?
痛みに慣れて 分からなくなって
少しずつ 失われていく
増えていく傷と引き換えに
なにも感じない 空っぽの心
詩人:ふくざわゆいと | [投票][編集] |
ごめんなさい
「いい子」にするから
ごめんなさい
「普通」じゃなくて
「まとも」じゃなくて
ごめんなさい
「周り」に付いて行けなくて
ごめんなさい
ごめんなさい
何度も心折れて 遠回りを繰り返して
迷惑ばかりかけて 文句ばかり言わせて
ごめんなさい
「頭おかしい」って思わせて
言われたとおりに 動けなくて
ごめんなさい
ごめんなさい
面倒かけて お金も用意出来てなくて
ごめんなさい
なんの取り柄もなくて
ごめんなさい
役に立てない「クズ」で
ごめんなさい
ごめんなさい
生まれてきてしまって
ここまで生きてしまって
ごめんなさい
ごめんなさい
他になにもなくて
魅力のカケラもなくて
ごめんなさい
だけど もう他に わたしにはなにも
ただひたすらに 謝ることしか
ごめんなさい
早く痩せない「デブ」で
化粧でも隠せない「ブス」で
ごめんなさい
ごめんなさい
コンプレックスしかなくて
ごめんなさい
ごめんなさい
一緒にいても つまらなくて
ごめんなさい
ごめんなさい
だけど こんなワタシだけど
それでも
どうか 見捨てないで下さい…
詩人:ふくざわゆいと | [投票][編集] |
ねぇ どうして?
分からない…
誰かの哀しい声を 聴いていると
この心に浸みてくるの
哀しいことを 勇気を出して
打ち明けようとしている
相手の痛みが 分かるわけないのに
直接 心に入り込んでくるの
今 目の前で語ろうとしている
あなたよりも 先に涙が
言葉を 選びながら
伝えようとしてくれている
あなたよりも 先に落ちてゆく
いったいなにが そうさせるの?
表情?雰囲気?思念?
まるであなたの 痛みそのものを
見てきたかのように
私が 体験したのではないのに
静かに涙が 頬を伝って
いったいなにが そうさせるの?
この涙は 違う
私のじゃない
それなのに どうして
私 泣いているの…
詩人:ふくざわゆいと | [投票][編集] |
何度も言われると
「好き」が 軽く思えてしまう
そう言う人がいるけど
ボクは いつ死ぬか分からないし
もう 誰も失いたくない
伝えることのできるうちに
可能な限り 伝えていたいから
届かなくても 叶わなくても
そのひとつひとつを 積み重ねてみてる
それが たとえ あなたの中で
全部 残っていなくても
忘れないでいてくれたらいい
時々 思い出すくらいでもいい
あなたが生きた
かけがえのない この人生で
少なくとも たった一人でも
あなたを心から 愛する想いで
「好き」だと 言い続けた
そんな奴がいた ということ
あなた自身でも 気付かないほど
心の片隅に そっと
しまっておいてくれたら
それだけで ボクは嬉しいんだ
あの日 食べたケーキのように