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ふくざわゆいとの部屋


[1042] 晩秋の夜
詩人:ふくざわゆいと [投票][得票][編集]

「優しいね」と あなたは言う



違う 違うの



誰にでも ここまでしないわ



あなたのことが 好きだから



あなたのために 出来ること



私が あなたに出来ること



他に 見つけられなくて…





ホントはね



あなたの苦しみを 味わって



「独りじゃないよ」と慰めたい




あなたの痛みを 体感して



「大丈夫だよ」 と励ましたい





言葉や 文字並べるだけでは



物足りないと思うから



声をかけて そっと



包みこんであげたい




けれど それが出来ないから



今は離れてて 出来ないから




こうして ただ待っているだけ




あなたのために 出来ること



いや むしろ頼まれてもいない



私が 勝手にやっているだけ…



私には 他になにもないから




わずかでも 私に気付いて欲しくて



ほんの少しでも 気に入られたくて



いつになるか 分からないのに



いつまでかかるか 分からないのに



いつも頑張っている あなたに



「おかえりなさい」 と言いたくて



「お疲れさま」と伝えたくて 







送ったメールが 返ってくるのを



あなたが 無事に帰ってくるのを





こうして待ってる 晩秋の夜

2012/11/08 (Thu)

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