詩人:フィリップ | [投票][編集] |
呼応する風凪が
君の髪に孕まれた
改札機をくぐると
知らない景色が広がっているように
世界もまた
何度かの脱皮を経て生まれ変わる
温もりの中で生まれ続ける僕の声を
遠く、君の街へ届けてみよう
ふれて、夕風
さっき買った缶コーヒーの温度が
いつかの君の手のひらと同じだ
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最終シーン
エル:これが僕の使命だとしたら、旅を続けた甲斐があるというもんだね
長老:人の世もこの世界も、悲しみや喜びの要素、区別が無くなる日が来るだろう
エル:記憶は、口元に残ればいいです
長老:行くが良い。帰るべき世界へ
(旅人〜エルとリオの心の扉〜)
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シーン17
「ヤナザの死」より
リオ:死んじゃったね…ヤナザ
パルコ:これが悲しみかい?
そうなんだ
リオ:人間ってめんどくさいのね?旅人さん
旅人:そのめんどくささが、君たちが生きてる証拠じゃないか
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シーン16
「空の約束」より
ゼノル:風化していくね、何もかも
旅人:でも君は残ってんじゃん
ゼノル:ホントだ
何でだろ?
旅人:知らない事が多い奴だなぁ
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シーン12
「湖畔の二人」より
旅人:悲しいかい?
リオ:悲しいって伝えたら、逆に伝わらなくなるわよ
旅人:それでも悲しいんじゃないか
リオ:うん…そっか、これは悲しみって言うんだ…
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生まれ落ちた途端
泣く事を覚えた
つまずいた世界の先で
たった今落としたものは何だったろうか
パシャリと撮った
写メールの中にさえ命が煌めいている
それが
世界の美しさということを
僕は今、知ったみたいだ
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爪先の肌寒さと
秋の匂いを感じながら
早朝に家を出た
もう何年も
着ることのなかったシャツを着た
ついでに
ブーツを初めて履いてみた
なぜだろう
ストライプの中に
愛の兆しと
君の首筋の匂いが
混ざっている
僕はふいに
ポケットに手を突っ込んでみた
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吹き上げられる
空の視界を
無意識に横切った
オレンジ色の
ラジカセを抱えて
穴あきの世界で
風を待つ
世界はずれていく
右から左へ
一定の速度でもって
曇った吐息は
髪のたなびきと一体化したまま
生まれたての言葉を僕に投げ掛ける
風のない空
待ち惚ける指先
刻まれ続ける
時代の鼓動
風は
僕を待っていたらしい
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改札の裏
いつもの風に
握手をする
遠い日の僕
上手く笑えず
ぎこなちない君の
笑顔が
数年の時を経て尚
浮かんでいる
アルデバラン
統星の謳
シナモンロール
錆び付いたナイフとフォーク
シンフォニー
夕焼け空
クリップに止めていた永遠が
夕凪に溶けていく
君の香りだけを
僕に残して
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空があって
大地が生まれ
地球は球体になった
一握りの光景は
古の空の調べ
空があって
海が生まれて
魂はヒトに生まれ変わる
国道沿いに歩いていく
歪な僕の歩調は
空の色を紅に変えた
右から左へ流れる
あの風のように
空が、なびいている
太陽から降り注ぐ
各々のスペクトルは
自分たちの色を知らない
空の向こうは
宇宙かと思ってたけど
やっぱり空で
僕の宇宙への憧れは
潰えてしまったけれど
宇宙って「そら」って読むんだよな
空
生命の上空
エーテルの手前
空
宇宙の香り
君の温もり
なんてな
なんてな