詩人:フィリップ | [投票][編集] |
早朝のお台場付近を歩いてみた
灰がかかった空の中に朝らしい色を探る
今日のこんな朝にもどこかで誰かが
詩を書いている
合同詩集を作りたいという友人
つまり詩人のジョセフと
カメラマンのドメニコの為に
詩の素を探す
新人ジョセフは恋愛詩を書きたいというので
とりあえず恋をし
ドメニコは高層ビル群が撮りたいとかで
新宿に向かった
誰もいないTokyoは美しい
喧騒も排気音もどよめきもない
この広い空間に
僕たちは三人きりだ
Tokyo poemstory
僕たちは言葉を媒介にして空を飛ぶ
遠いどこかで何たらかんたら賛美歌が響くように
不具合な言葉は
今まさに命を紡いでいるのだ
明け方の空間が終わりを告げる
灰は今まさに青色
誰もいなくなった後で
最新詩集のタイトルだけを記憶している