ホーム > 詩人の部屋 > フィリップの部屋 > 皐月

フィリップの部屋


[337] 皐月
詩人:フィリップ [投票][編集]

皐月の中頃にて
高速バスの一番前の右側座席に座って
君の街へと行く

ぶっきらぼうに過ぎていく景色の中で
麗らかな陽射しが見据えている方向にある目的地は
もはやこの世のものではない
遠い遠いアンダーグラウンド


ともすれば消えてしまいそうな心の内で
必死に想いのハケを抱くと
ひょっとしたら
遠い遠い異国の情緒に似たものを
この世の果ての世界で
見つけられそうな気がしたりして

2009/04/25 (Sat)

前頁] [フィリップの部屋] [次頁

- 詩人の部屋 -