詩人:フィリップ | [投票][得票][編集] |
煙草に、上手く火が着かない年だと思った
カチカチとライターを遊ばせて
焦げすぎたくらいでやっと煙が出る
心はきっと吸いたいのに
からだはきっと吸いたくないのだ
エクセレン
君は言ったよね
私たちはきっと痛んでいる
悲鳴をあげている
生まれた時から人は叩かれ打ちのめされて病んでいる
だから死ぬべきか
生きるべきか
いつも悩んでいる
それで死んだ後になって
やっぱり生きたくなって
叶わなくて
土になっていくんだよって
なら
取り残された僕らは一体どこへ行けばいいのか
岡山の詩人も
鎌倉の学生も
東京のアイドル声優も
仙台のトランペッターも
無責任な生の答えを一人孤独に探している
僕らはこれから
今日一日をかけて
何を失っていくのだろう
つまらない日常を
かなぐり捨てる事も出来なくて
生きていく為に
嫌々ありのままを受け入れるフリをして
死にたいなんて
時々思ったりして
そのくせ
こうやって君の事を思い出したりして
そうやって
ちっぽけだけど一度しかない人生を
苦しみながら
生きてく
生きてく