詩人:フィリップ | [投票][編集] |
新大久保駅の沿線は何だか
同じビルばかりが並んでいるようだった
降りもしない雨を待って傘を広げている未亡人や
散歩に誘われた小道でキスをするカップルも
そこらじゅうに転がっている小石と同じくらいの密度を持っていた
電車が速度を落とす一瞬に垣間見る
ねじくれた軌跡
遠い異国の詩人は運命論を咏い
横で寝ているサラリーマンは起きぬけを飾っている
駆け抜けていく景色の中で
無力な僕はただ
流されていくだけだ
アイドリップ
アテンダンス
ア ゴールデンウィークタイムズ
どうでもいいことばかり口ずさんで
どうでもいいことばかり夢見ている