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是清。の部屋  〜 新着順表示 〜


[81] 聖書と、拳銃。アル☆さん江。
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「生れたかな上手く育った純粋悪が」/まうそろそろ降りて来んかい/全て見知つた全能の/なあ聞いてゐるのだろ?/観てゐるのだろ?/貴方が創つた/貴方の為の哀れな兵隊>今日も忍び笑ひを聖書の下に/懺悔は退屈な室内音楽だ/視て御覧/足元に広がつた真つ赤な牡丹/俺が散らした鮮やかな色>煩い頭痛/頭に一発/ほら解決/其処が故郷なら暗さも感ぢない/不感症なんだ/汚れと謂ふ有難い概念/置き忘れて来ちまつたのさ>腐れた手で頁を捲る/彼の黙示録の/何章の…/噛み砕いた鉛の弾を/此の佳き日に捧げやうか>だつてまう/光り何て見えない/光何て!

2003/11/23 (Sun)

[80] 現世に在ると謂ふ事。
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だつて此ノ世は平穏装つた悲哀の温床/かつて親しむだ隣の御圀は地獄/許し得た扉の開閉/何だつて躓いたのだい?/苦しみ勝ち得た事に対する喜び?/“勇気付ける”何て大それた事僕には出来ない/思ひ上がる程図々しく出来て居ない>何て謂つたつて彼ノ世は感情の奔流を押さえる事の出来ない浅はかな造り/縛り上げて早い処連れて逝つてくれ/喜ばしい事何て此処には無い/愉しめない/廻つて往かない日常/切なく成る程酸つぱい/耐え切れない/だつて此ノ世は不器用な人には向いて居ない/卑怯者の称讃される/有難くない揺り籠だ。

2003/11/22 (Sat)

[79] 哀願。
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寝てゐる語順、冷め切つた矛盾、泣き腫らした窓
まう弌度生れ変つた氣分?
隣で鳴いて居る猫
腹の裂疵

苦しみ何か井ノ中ノ蛙と謂ふ惨禍
不幸自慢何か好い加減止めてしまへ
「皐月蝿い」何て書いた風流な人、誰?
昨日殺された幾つもの言葉
「楽園」何て在り来たりなイメヱヂで
“喜ばしい”何て簡単に云はないでくれ
殺してくれつて云はれた方がずつと善い

張裂けさうさ胸に捺した熱い烙印の為
羨しいつて云はれた次ノ日
冷たい地面に跳躍致した
苦し紛れの道化、其れだつて一部で
総て受諾される都合良い夢に
死と謂う名の枕で眠る。

2004/06/28 (Mon)

[78] 足踏み。
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逃げたくない
背中を向けたく何か無いのだ
恥づかしい
足が丸で地面に張り付いて居るかのやうだよ
まう動けない

余り役に立たない/乾いた目さへ閉ぢて
今此処で立ち止まつてゐるから
明日の朝何て視れない

幾つもの理由を付けて/悩むでゐる振りで
此の場所に留まつて居たけれど
飽き性の妾に
足踏みは出来ない

何度踏み留まつて来ただらうね
下向いて歩く妾に明日と今日の違ひ何て特に無い
区切りに意味を持たせる事が
明日こそ出来るのだとしたら
曖昧な日々を綴ぢて
今此処でやり直さうか。

2004/04/27 (Tue)

[77] 午後三時葛藤。
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「尋常ヂヤナイ」
「サナトリウム行ツテ来ヌカイ」
煩かつた栽培教師の戯言
見つかつてしまつたら/まう隠し様も無いぢやない?
巧い事滑り込むだ学舎は曚
誰も彼も同じ形してゐるね/全部均等さ
煩はしい彼れつてなあに?/光速で走る次世代の俥

もんどり打つて/今こそ滑つて来ぬかい
も少ししたら又復活するさと
嘘吐いてしまつた妾が愚かしい
閉じた扉に意味は無いけど/軽く見栄張つて置かう哉
さうやつて考え出したら止まらないし
楽しめない理由何て見つかりつこ無い
諦めた背後で声が聞こえるよ
「まう良いかい?」/「まあだだよ」
其れに興じたい。

2004/04/27 (Tue)

[76] 深夜戸、扉。
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とつぷり更けた闇の闇
灯りの灯る玄関は/数える程で御座居ます
冷たい足で宵に漕ぎ出す
余り風情と謂はれるものには
却つて艶が無いと云ひます

最低限の光源で/私は貴方を捜し当てます
宜しいでせうか?

役立たずの楽器弾きには
暗いお部屋が似合ひです
貴方は彼を罵ります/「此の鰯頭!」
お上品な貴方には/精一杯の罵倒の言葉

腐つて汚れた木の床に/貴方は這い付く張るのです
腕を無くした音楽家には/大した事は出来ないけれど
君が眠つてしまふ迄
静かに目蓋を閉ぢる迄
喉が潰れてしまふ迄
唄つて 居ませう子守歌。

2004/04/27 (Tue)

[75] 灰色。
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白く/善く善く曇つた町は
他人の振りしてヒトを惑はす
おいでと云つた其の笑みで
次の瞬間人を殺す
此の町のやうなひとだ、貴方は。

まう駄目に成つたつて良い
君の為なら、良い
寄つて 来るのは鳩ばかりで/今朝観た夢が驚かす
逃げて逝つてしまつた
ヒトも
喜びを表す為に/生まれて来た、何て
聞きたく無い、嘘だ。

2004/04/27 (Tue)

[74] 移り気御空。
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今日も御空が綺麗です。
厭味な程に澄み渡つた青色を見ると、
私は少し透明な、無害な生き物になります。
然し御空は意地悪です。
忽ち曇つて仕舞ひです。

しとしと雨は降ります。
全てを歪ませるやうな曇り硝子を見てゐると、
私は少し皮肉屋になります。
例へば、朝食の席で。
真昼の居間で。
夕暮れの庭で。
真夜中の寝具で。
(「彼の時の首の痣が未だ此処に!」)

貴方は私の不機嫌を感じ取つては、
私の不愉快な遊戯に参加してくれます。
其の事で、
私がほんの少し元通りになる事を知つて居るのです。

だから私は安心して、貴方の腕に命を委ねるのです。

2004/04/27 (Tue)

[73] 来―雨(活用形)。
詩人:是清。 [投票][編集]

崩れ落ちる窓に映る偶像が/今此処に居る私を嘲笑つて居るの/甘くない夢をたゆたい/何度でも此の手首に跡残すの/其れでも今は貴方の腕に戻る事が出来る・声を荒げて/貴方を喚むで/其の綺麗な體に許しを乞ふの/融けて往けば好い/見通せる事何て何も無い/唯貴方の傍に在りたいだけ>積み重なつた/嘘は雨へと変わつて/私達を閉じ込める/今更まう遅いと>貴方の嘘は甘い/蜜の様な甘さで私を侵すの/其れでも善い/貴方の嘘で私を濡らして/溺れさせて>此の指を/離す事が出来ないの/望む事は/貴方が傍に居る/其れだけ。

2003/11/01 (Sat)

[72] 続チヤアリイ・チヤアリイ。
詩人:是清。 [投票][編集]

イカレた儘の頭で歩く/髪は深紅/汚れた足で通りの輪郭を撫でてる/君は白い/時代遅れのタアトルネツクで/痣残る首筋隠し/電光掲示板の光を吸い込む/何処に居るの?>過去にふと触れる無作為な指の動きで/此の時間を後退させて居る/不敵に笑む/口元は其れは真つ赤/背筋伸ばして道を往く/チヤアリイ・チヤアリイ>振り返る/街を/振り返つた/街には何も無い/誰も居ない/…夢をみる/チヤアリイ・チヤアリイ。

2003/10/25 (Sat)
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