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是清。の部屋


[37] 後悔。
詩人:是清。 [投票][編集]

此ノ歳迄振り向かずにやつて来ました/有り難みを感じる事無く今日迄/致死量にも充たない軽い毒の朝食を/君と今迄何も気付かず摂つて来ました/後ろめたい夜明け・不安定な接触と/腫物に触るやうな君の扱ひ/不様に転がつて寒々しい空を仰ぐ/何時迄も黙つて/此処で喘ぎ続けるよ/無駄が無いやうに/今も但歩き続けて・腐れ切つた/うなだれた/重い地面の上で/妾は未だ君を視てゐる/先刻迄の君を・曇つてゐる空は/明らかに作り物で/幼い日に落胆した彼の時のやうな夢は見ない/かしづく総てはまう既に君の物で/歯軋りをする余裕すら僕には無い。

2003/07/13 (Sun)

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