全部闇の中
彼の雨の中
抱かれた儘
全て空の上
昨日笑つてた友人達も
幾度も唱へる
沢山の「御免なさい」を
今此処にゐる事を何度だつて感謝してゐるのだ
皺くちやの君の袖で、
子供のやうに泣きぢやくつた
恥づかしい僕を 覚えてゐるかい
あの時総て洗ひ流され
新しい僕に生り君を愛す切つ掛けに成つたのだらう。
意地汚くずる賢い嫌な僕だけれど
だうか君だけは
君だけで良いのだ。
僕を厭はないでくれ
何度だつて君の奇麗な足元に跪き、
此迄の許しを請ふから
どうか此れからは後悔の上塗り等しませぬやうに
君を失ふ事の無いやうに。
2004/06/10 (Thu)