詩人:是清。 | [投票][編集] |
打たれては倒れ
倒れては立ち上がり
崩れては並べ直し
描きだすドミノ倒し
上を向いて歩けば
丁寧に剥かれた目玉が
雲間から其の白い顔を覗かせてゐる
括れた細い體には/黒い下着を
身に付けてゐるのだらう
仰ぎ視た背の高い此ノ夜に
謂はれの無い暴力を受けてゐる
無抵抗な精神達
全て亡くす前に
ずる賢い計画で
血走つた眼で息を潜めて
君と此ノ間歩いた道で待つてゐる
甘い罠を仕掛け
辛い策略に頭を循らしながら
上目遣ひの君に
金縛りに掛かつたやうに動けない僕
むづ痒い間柄に/ヂレンマを感ぢた儘
其ノ儘墜ちて往く
君ノ底江。