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清彦の部屋


[101] 傍観者
詩人:清彦 [投票][編集]

あるべき姿に戻るべきなんだ

こんな紙切れに呪われるくらいなら

過ぎた力は上手く扱えないで

当たり前なんだ

皆が皆 賢いわけがない


おお あの いつかの

化けの皮剥がされたペテン師が

黙ったまま空を見てる

生きるとは何だ


宇宙に託した 人類の夢

幻とは裏腹に理想は廃れた

優しさは本当は怖さを秘める

痛みを伴う覚悟はあるか?


弱肉強食の原理に沿って

この星が回っている

太陽に問いかける

生きるとは何だ


時間など惜しまずに

笑っていられたら

人類は滅ぶだろう

堕落と惰性の雪崩に飲まれて


故に繁栄とは痛みを伴う

幸福は幾千もの犠牲の上にある

そして誰もが皆 必要なわけではない

明日俺が死んだとして

はたして何人が泣く


おお あの いつかの

化けの皮剥がされたペテン師が

絶望の顔で空を見てる


あるべき姿に戻れるはずなんだ

そうだ 俺のことか

黙ったまま空を眺めてる

問いかけている

生きるとは何だ

2016/01/13 (Wed)

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