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清彦の部屋


[53] 異次元
詩人:清彦 [投票][編集]

青と紫と変色していく感覚

繰り返される音、声



まさかさっきも同じように



ここは何処なんだ

呼吸だけが生きてる証

自我など無い

今 ゆっくり繰り返されるこれこそ全てなのだ


気付くほど絶望は増す

これは何回目だろう

ここは何周目だろう


こいつが誰なのかはわかっている

だけど何もわからない

喉が渇いていく感覚が

血液が流れる感覚が

時間など存在しないのだ

全てはこれの繰り返し


終わらない悪夢

謎が解ける度 恐ろしくなる

たどり着きたくない結末

だけど戻りたくない


あはは この音はいったい何回目だ

そうか 死ぬ事も許されないのか

さっき始まったはずの世界が

こんなにせまっくるしいなんて


死にたい 苦しい

苦しい もう死にたい


あ、わかった


まさか まさか いやまさか

これじゃ さっきと 同じように




2013/02/12 (Tue)

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