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清彦の部屋


[96] 浴槽
詩人:清彦 [投票][編集]

どうしてここにいるんだろう

場違いが過ぎて俺は狂ったのか

何の根拠も無い 言葉 気持ち

全てが幻だなんて

軽はずみで言ったりしたから…



こんなときに雨はどうして

今までみたいに降ったりはしない

絡まる疑問を紐解いていくたび

煙と浮かび上がる鏡に暴かれた姿



愛していた人や

愛されたいと強く願う心は

悪戯に自分で掻き回した

深い渦に飲み込まれた


今一度

あなたを好きだなんて言っても

流れは激しさを増すだけだろう


泳ぎきってみせるだなんて

笑わせるもんだ だって

溺れてるのは この小さな浴槽で

もがいてあがいて叫んで

演じて見せたところで

あの頃見渡した水平線はもう

嘘、幻、虚構の遥か彼方



2014/08/25 (Mon)

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